<不正監査対応シリーズ>
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<不正監査対応シリーズ>
直送取引には要注意!

今回は、毎年どこかの会社で発生している、直送取引による不正の事例・注意点についてまとめておきます。

判明した不正事例(X社)

 

 

 

  • X社は、新規事業の立ち上げに伴い、急速な取引規模の拡大が必要であった。
  • X社は、メーカーとエンドユーザーとの間に3社が介在する取引に参入していた。
  • この取引は直送取引であった(メーカー>>>A2社)。
  • X社は、仕入先からの請求書(A社倉庫の着荷ベース)により、仕入を計上していた。
  • X社は、販売委託先から入手したエンドユーザーの注文書(写し)に基づいて売上を計上していた。

 

⇒上記が架空取引であったことが判明しました。

では、X社の監査ではどのような手続が実施されていたのでしょうか?

 

実施された監査手続

  1. 仕入及び買掛金ついては、A1社からの請求書と仕入明細とを突合していた。
  2. 売上及び売掛金については、納品予定日が記載されたA2社・エンドユーザー間の注文書(写)と売上明細とを突合していた。

2つの手続をみると、仕入取引・売上取引について、一般的な証憑突合が実施されていたようですね。

では、不正に気付くためにどうすれば良かったのでしょうか?

 

監査上の留意事項

直送取引は、「モノの動きが見えない」「エンドユーザーが見えない」というケースも多く、この場合には不正リスクが高まります。

今回、紹介した事例も不正リスクの高いといえる事例であるため、上記①、②の監査手続のほか、

 

  • 実際にモノが動いていること
  • エンドユーザーにモノが納められていること

を確かめるために

 

  • 2社倉庫発行の出荷記録を確認する
  • 運送業者の運送記録を確認する など

「出荷の事実を確認」していれば、不正に気付くキッカケになっていたはずです。

 

また、

同一グループ会社(A12)間の取引にX社が介入する事業上の経済的合理性が不透明です。
同一グループであれば、第三者を通さずに取引した方が、儲けが大きいはずなので!

 

この点、取引(商流)全体を鳥瞰的にみて、「おかしい!」と感じることができていれば、
この切り口から、不正に発見にたどり着けていたかもしれません。

 

直送取引の不正は、金額的に多額になり、過年度財務諸表の訂正につながるケースも少なくありません。

監査役・監査人の皆さんは、業務にあたり、十分注意してくださいネ!

まとめ

多額の直送取引が発生している会社では、

□ 取引(商流)全体を俯瞰して、事業上の経済合理性があること

□ 実際にモノが動いていること、エンドユーザーにきちんとモノが届けられていること

を確かめる監査手続が、大変重要です。

 

直送取引では、カネの動きだけでなく、モノの動きもしっかり確認しましょう!
「整備された証憑、タイムリーな入出金」をもって問題なしとは限らないので、注意が必要です。
(榎本成一)
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